クロスステッチ用の布、表と裏の見分け方:アイーダとリネンの違いやおすすめの布も紹介

ハンドメイド・手作り

クロスステッチ用の布に表裏ってあるのでしょうか。

クロスステッチの図案、布、針、糸等を用意して、さあ刺し始めようと思ったときに、「布の表と裏ってどうなってるの?」と手が止まってしまったことはありませんか?
この記事では、クロスステッチ用の布の表・裏について説明します。アイーダとリネンの違いや、おすすめの布も紹介しますので参考にしてください。

刺繍関連の記事一覧はこちらです。

スポンサーリンク

クロスステッチ用の布、アイーダとリネン

クロスステッチ用の布には、アイーダリネンの2種類があります。

アイーダ

クロスステッチ用の布、アイーダは、複数の縦糸と横糸でブロック状に織りあげられているものです。

アイーダの場合は裏表にほとんど差がなありません。表裏を気にすることなく刺して問題ないでしょう。(人によってはアイーダには表裏がないと言う方もいます)

リネン

リネンはマス目になっていない通常の平織の布です。リネンの場合は表裏で多少の差が感じられる場合がありますので、見分け方を下記で紹介します。

リネン:表裏の見分け方

布の『耳』部分で見分ける

一番簡単なのが生地の「耳」部分を見ることです。
耳にある小さな穴が膨らんで突き出ている方が表、穴が凹んでいるほうが裏です。

↓こちらが表

↓こちらが裏

キットに入っている布など、耳の部分がない場合は、目視や手触りで凹凸が少なく、より均一な表面になっている方が表です。

ペップで見分ける

リネンの場合は、ペップの毛羽立ちがより目立つ方が裏となります。

↓の〇で囲んだ部分がペップの目立つ部分

ときどき、よく観察しても表と裏の違いが分からない布もあります。
その場合は自分の判断で「こっちが表!」と決めてしまってよいでしょう。ステッチする前の段階でよく見ても表裏にほとんど違いがないのであれば、布の表裏が作品の出来栄えに大きく影響することはあまりないでしょう。

アイーダとリネン:少し詳しく説明

先ほど紹介したように、クロスステッチ用の布はアイーダとリネンに大別できます。

↓左がアイーダ、右がリネンです。

アイーダ

アイーダは複数本の縦糸と横糸で1つのマス目が作られるようブロック状に織られています。

クロスステッチの「1目」がこの1マスに入るようにステッチしていくので目数を数えやすく、初心者が扱いやすい布です。

刺繍枠と刺繍糸のイラスト

アイーダのマス目の大きさにはいくつか種類があり、カウント数(「ct」と表記する場合もあります)で区別されています。

このカウント数とは、1インチ(約2.5㎝)の中に入る目数のことです。たとえば12ctと表記されている場合は1インチの中に14目、18ctと表記されている場合は1インチの中に18目入るということになります。

ここから1目の幅を概算してみると、
14ctの場合は、2.5㎝ ÷ 14 = 約0.18㎝
18ctの場合は、2.5㎝ ÷ 18 = 約 0.13㎝
となります。

ここから分かるように、カウントの数字が大きい方が1マスの幅が小さくなります。

布だけを単品で買う場合は14ct、16ctが比較的入手しやすいようです。初心者向けのキットでは11ctが使われている場合もあります。逆に中上級者向けキットでは18ctの布がセットされていることが多いです。

1マスが小さければより細かな表現が可能となり、より繊細な仕上がりとなります。逆に1マスが大きければ、繊細さには欠けるものの、ドット絵のような味のある仕上がりが期待できます。表現したいものに合わせてカウント数を選んでみてください。

刺繍枠と針と糸

なお、アイーダと同じブロック状に織られている布として、ジャバクロスやインディアンクロスというものもあります。布の柔らかさやカラー展開などに違いがありますが、アイーダと同じようにクロスステッチに利用できます。

アイーダおすすめ

インディアンクロスおすすめ

リネン

リネンにはアイーダのようなマス目はなく、ブロード生地のような平織で織られています。

「リネン」という呼び名のとおり、ほとんどが麻糸100%のものが多いのですが、コットンや合成繊維との混紡のものもあります。

麻糸以外の素材が使われていても、クロスステッチ用の布の区別として、前述のアイーダタイプの織り方ではなく平織のものは「リネン」と呼ぶのが一般的です。

リネンの場合も、目の幅をカウント数で表示します。リネンのカウント数は20ct~36ctとなり、数字が大きければ大きいほど織り目が細かくなります。

刺繍をする女の子のイラスト

アイーダの場合は1マスに1目をステッチしますが、リネンの場合は、織り目2つに対して1目ステッチする場合と、織り目1つに対して1目ステッチする場合があります。

いずれにしてもアイーダよりも目をカウントしにくい布であるため、初心者向きとは言えま。しかし、アイーダよりもさらに細かな表現が可能であり、ステッチした図案と布との対比も美しく仕上がります。初めてクロスステッチに挑戦するという方は、まずアイーダを使ってみて、技法に慣れたらリネンに挑戦することをおすすめします。

刺繍枠と刺繍手作りセット

クロスステッチ用の布でなくても、平織の布ならばリネンの代わりに用いることができます。薄すぎる布やハリのない布は扱いにくいので、なるべく厚みがあり、織り目が揃っているものを選ぶようにしてください。

リネンのおすすめ

まとめ

クロスステッチ用の布には大きく分けてアイーダとリネンがあること、表裏の見分け方を紹介しました。クロスステッチ作品作りの参考にして下さい。

刺繍関連の記事一覧はこちらです。

error: